遺言を書かなかったことで起きた悲劇

~遺言があれば防げていた相続トラブル事例~

皆さま、こんばんは。
あんしん相続支援協会です。

前回・前々回と遺言についてお話してきましたが、
今回は 「遺言を書かなかったことで起きてしまった相続トラブル」 をご紹介します。

「うちは大丈夫」
そう思っていたご家庭で、実際に起きた事例です。


トラブル事例① 予想外の相続人

Aさんは、夫Bさんを亡くし、相続手続きを進めることになりました。
Aさん夫婦にはお子さまはいません。

Bさんには妹Cさんがいましたが、すでにBさんが亡くなる10年ほど前に亡くなっていました。

Aさんは
「相続人は私だけ。手続きもそれほど大変ではないはず」
と考えていました。

しかし、依頼した行政書士から思いがけないことを告げられます。

「Aさんのほかに、Cさんのお子さんも相続人になります」


なぜそんなことが起きたのか?

これは 「代襲相続」 が発生したケースです。

本来相続人になるはずだった妹Cさんが、Bさんより先に亡くなっていたため、
その子どもが代わりに相続人になったのです。

AさんはCさんの存在は知っていましたが、交流はほとんどなく、
その子どもとは面識もありませんでした。

当然、疎遠な相手との遺産分割協議は簡単にはまとまりません。
話し合いはこじれ、手続きは長期化し、精神的な負担も大きなものとなってしまいました。


Bさんはなぜ遺言を書かなかったのか?

Bさんは生前、
「妹はもう亡くなっているから、相続人は妻Aだけだろう」
と考えていたそうです。

さらに、
「下手に遺言を書いて失敗するくらいなら、何も書かない方がいい」
と思い、遺言を作成しませんでした。

その結果、疎遠な親族との遺産分割協議が必要になり、トラブルに発展してしまったのです。


この悲劇の原因

  • 相続人になる可能性のある人を正確に把握していなかった
  • 「代襲相続」が起こる可能性を想定していなかった
  • 遺言書を作成していなかった

もしBさんが
「全財産を妻Aに相続させる」
という遺言を作成していれば、兄弟姉妹や甥姪には遺留分がないため、
希望どおりAさんがすべて相続できた可能性が高かったのです。


トラブル事例② 遺言を早く書いておけば…

遺言書

Dさんは、早くに夫と一人息子を亡くしていました。

そんなDさんを献身的に支えていたのは、亡き息子のお嫁さんであるEさんでした。
実の娘のように身の回りの世話をし、介護にも尽くしていました。

Dさんは
「この子に財産を残してあげたい」
と考え、遺言を書こうと思っていました。

しかし――
「まだ大丈夫」
「そのうち書こう」
と先延ばしにしているうちに年月が経過。

いざ作成しようとしたときには、認知症が進行し、
遺言を作成できる判断能力が失われてしまっていたのです。

その後まもなくDさんは亡くなり、
遺産は疎遠だった弟Fさんが相続することになりました。

長年尽くしてきたEさんには、何も残すことができませんでした。


この事例の原因

これははっきりしています。

👉 もっと早く遺言を書いていれば防げた

遺言は、判断能力がしっかりしているうちでなければ作成できません。
認知症が進行してからでは、法的に有効な遺言は作れなくなってしまいます。


まとめ:遺言は「元気なうち」にこそ必要

今回の2つの事例に共通しているのは、

  • 相続人の範囲を正しく理解していなかった
  • 「まだ大丈夫」と先延ばしにしてしまった

という点です。

遺言は、トラブルが起きてからではなく、起きる前に備えるものです。

「自分の場合はどうなるのだろう?」
「遺言を書いた方がいいのか迷っている」

そのような方は、ぜひ一度ご相談ください。
将来の安心のために、今できる準備を一緒に考えていきましょう。

あんしん相続支援協会では相続、遺言に関するご相談承っております。

「家族のために遺言を作成したい」、 「自分が亡くなった時に備えて準備したい」、 「夫が亡くなったのだけど、何をすればよいの?」

このような希望、お悩みに対応いたします。

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この記事を書いた人

Nishikubo