予備的遺言とは?遺言をより盤石なものに

皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
あんしん相続支援協会です。
前回のブログでは、
「配偶者に全財産を残したい」場合の遺言について解説しました。
特にお子さまがいないご夫婦の場合、遺言を書かないと財産が兄弟姉妹、さらには甥や姪にまで渡ってしまう可能性があることもお伝えしました。
その対策として、
夫婦それぞれが相手に財産を残す遺言を書くことが有効ですが、
実はこの方法にも“弱点”があります。
問題点:夫婦が両方亡くなった後の財産の行き先

例えば次のような遺言を作成したとします。
- 夫:「全財産を妻に相続させる」
- 妻:「全財産を夫に相続させる」
この場合、
- 夫が先に亡くなれば → 夫の財産は妻へ
- 妻が先に亡くなれば → 妻の財産は夫へ
ここまでは遺言の内容どおりに進みます。
しかし実は、大切なことが決まっていません。
それは
👉 夫婦の両方が亡くなった後、その財産が誰に渡るのか
という点です。
例えば夫が先に亡くなり、その財産を妻が相続したとします。
その後、妻が亡くなった場合、夫の遺言では「妻が亡くなった後の相続先」は指定されていません。
その結果、法律のルールに従い、
- 父母
- 兄弟姉妹
- 兄弟姉妹が亡くなっていれば甥や姪
が相続人になります。
つまり、夫婦で築いてきた財産が、疎遠な親族に渡ってしまう可能性があるのです。
そこで活用したい「予備的遺言」
この問題への対策が
「予備的遺言」です。
予備的遺言とは、
メインの遺言内容が実現できなかった場合に備えて、
“第二希望”をあらかじめ定めておく条文のことです。
例
第1条
遺言者の一切の財産を妻〇〇に相続させる。
第2条(予備的遺言)
妻〇〇が遺言者を先に、または同時に死亡した場合は、遺言者の一切の財産を××に遺贈する。
(※相続人に渡す場合は「相続させる」、相続人以外には「遺贈する」と書きます)
このように書くことで、
財産の承継先について第二の選択肢を決めることができます。
遺言執行者も予備的に決められる
予備的遺言は、財産の行き先だけでなく
遺言執行者についても活用できます。
例
- 第一次的な遺言執行者:妻
- 妻が亡くなっている、または職務ができない場合
→ 第二次的な遺言執行者:行政書士や弁護士などの第三者
このようにしておけば、万が一のときでも遺言を確実に実行してもらえます。
予備的遺言のメリット
✔ 財産の承継先の「第二希望」を決められる
✔ 不本意な相続(疎遠な親族への相続など)を防げる可能性が高まる
✔ 遺言執行者についても予備を定められるため、手続きが滞りにくい
注意しておきたいデメリット
もちろん注意点もあります。
例えば、遺贈先が財産の受け取りを断るケースです。
特に法人へ遺贈する場合、
- 不動産のままでは受け取れない
- 現金化(換価)が必要
など条件があることも少なくありません。
そのため
「公益社団法人に遺贈したい」
といった場合には、
- その法人が遺贈を受けてくれるか
- 財産はどのような形なら受け取れるか
を事前に確認しておくことがとても重要です。
まとめ:意思をより確実に残すために

予備的遺言を活用することで、
ご自身の想いをより反映した「盤石な遺言書」に近づけることができます。
「もしものとき」に備えて、
第一希望だけでなく、第二希望まで決めておくことが、安心につながります。
遺言書の内容や書き方に不安がある方は、
ぜひ専門家へご相談ください。
状況に合わせた最適な遺言作成をお手伝いいたします。
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